光ディスクの記憶容量の変化!CD、DVD、BD、Archival Discへ

光ディスクの進化と種類

ディスク青
acworksさんによるイラストACからのイラスト
 CDがカセットに変わり、音楽用記録メディアとして使われるようになり、爆発的に普及したことで光ディスクは記録メディアとしての地位を確立しました。CDよりも記録容量の大きく進化したDVDは映像用記録メディアとして扱われ、さらに、レーザーにより記録密度を上げたブルーレイディスクへと技術進化していきました。
今ではディスク記録面積を何層にもしたBDXLや4K Ultra HD Blu-rayも出始めました。記録容量が上がり、量産も可能である事から安価、構造上データ破損しにくい事を考えると、光ディスクの記録メディアとしての立場は揺るぎようがないほどです。
見た目は同じようなCD、DVD、BDの光ディスクでも、記憶容量は全くの別ものです。それらの進化と次世代光ディスクの規格を見ておきましょう。

CD

 CD(Compact Disc)はフィリップス社とソニーの共同開発による1980年代初めに製品化した光学ディスクで、元々の音楽用からデータ記録用メディアにも使われるようになりました。
 CDにはCD-ROM / CD-R / CD-RW の3種類があり、記憶容量は主に650MB(74分)と、700MB(80分)です。
CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)
音楽用CDなどの読み取り専用。データの書き込み、削除不可。
CD-R(CD-Recordable)
一度だけデータを書き込み可能。データの移動、削除不可。 
CD-RW(CD-ReWritable)
1,000回以上データの書き換え、削除可能。

DVD

 CDの次世代光学メディアとして、ソニーやフィリップス社が「MultiMedia Compact Disc」(「MMCD」)東芝やパナソニックといった企業7社が「Super Density Disc」(「SD」)を開発していました。両者はかつてのビデオテープの「β」「VHS」のような市場争いを避け、折り合うことで組織「DVDフォーラム」が発足し、DVD(Digital Versatile Disc)は誕生しました。
しかし、一時は意気投合したはずの両者でしたが、書き換え可能なDVD「DVD-RAM」がそれまでの「DVD-ROMドライブ」で読み取り不可であったため、ソニー、フィリップスは書き換え可能なDVDDVD+RWを新たな組織「DVD+RWアライアンス」を立ち上げ、発売しました。
「DVDフォーラム」ではパイオニアが開発したDVD-ROMドライブに互換もあり、書き換え可能な「DVD-RW」を発売し、対抗しました。
これがDVDのややこしい「+」と「-」の規格が乱立してしまった元です。しかし、今では全種対応の「スーパーマルチドライブ」がありますので一件落着し、昔話のようなものです。
 DVDの容量はCDの約6倍、「4.7GB」(片面一層の場合)にもなりました。
「DVDフォーラム」(赤表示)国内のシェアが高く、
「DVD+RWアライアンス」(青表示)海外のシェアが高い。 
DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)
DVD-Video、ソフトなどの読み取り専用。データの書き込み、削除不可。
 面1層4.7GB、片面2層8.5GB、両面1層9.4GB 
DVD-RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory)
約10万回データ書き換え可能。2.6GB / 4.7GB / 5.2GB / 9.4GB 
DVD-R(Digital Versatile Disk Recordable)
低価格で普及帯。3.95GBと4.7GB
DVD+R(Digital Versatile Disk Recordable)
互換性が高い。4.7GB
 DVD-R、DVD+Rどちらも1度のみ書き込み可能、データ消去、移動不可。
DVD-RW(Digital Versatile Disk ReWritable)
DVD+RW(Digital Versatile Disk Rewritable)
DVD-RW、DVD+RWどちらも1000回書き換え、削除可能。4.7GB 
DVD-R DL(DVD-R dual layer) 
DVD+R DL(DVD+R double layer)
DVD-R DL、DVD+R DLも それぞれDVD-R、DVD+R記録層が2つあるバージョン。 そのため記録容量2倍の8.5GB
 DVD-R、DVD+Rと同じく1度のみ書き込み可能、データ消去、移動不可。

Blu-ray Disc(BD)

 実はDVDの「+」と「-」の規格争いは現在のBlu-ray Discに続いていたのです。このBlu-ray Discはソニー、フィリップスの「DVD+RWアライアンス」が規格化したもので、その後、2002年に「DVDフォーラム」がBlu-ray Discに対抗した「HD DVD」を規格化しましたが、今では知名度も高く、ご存知の通り、容量の大きいBlu-ray Discが勝者となりました。
  ブルーレイディスクの語源でもあるブルーレイは青紫色レーザーを用い、CDの赤外線レーザー、DVDの赤色レーザーよりもビームスポットさらにを狭め、DVDの5倍強「25GB」(片面一層)に達成しました。
1層25GB 2層(DL)50GB 3層(BDXL)100GB 4層(BDXL)128GBとなり、記録密度と層でべき乗に容量が増えるわけです。
 ・BD-ROM(Blu-ray Disc ROM)
再生専用ディスクでデータの書き込み、削除不可。
 ・BD-R(Blu-ray Disc Recordable)
一度だけデータ書き込み可能。
BD-R(25GB) BD-R DL(2層50GB) BD-R XL(3層(TL)100GB) BD-R XL(4層(QL)128GB) 
BD-RE(Blu-ray Disc Rewritable)
複数回(約10000回)データ書き換え可能。 
BD-R(25GB) BD-RE DL(2層50GB) BD-RE XL(3層(TL)100GB)

Ultra HD Blu-ray

 Blu-ray Discにおいては、3層以上のBDXLは従来のBDと異なった仕様で、1層での記録容量が格段に大きくなっています。そのため、BDXLは次世代のBlu-ray Discとしても位置付けられます。そして、従来のBDドライブやレコーダーでは読み書きできません。
その事から、映像分野では新たな枠組みとしてUltra HD Blu-rayとして4K/HDR(ハイダイナミックレンジ)対応の次世代ブルーレイディスク規格となりました。

次世代光ディスク規格Archival Disc(アーカイバル・ディスク)

 光ディスクは、温度・湿度の変化に強く、防塵性及び耐水性に優れ、互換性が保てるメディアとしてソニーとパナソニックは長期保存に適した、Archival Disc(アーカイバル・ディスク)を開発中です。1ディスクあたりの記憶容量を300GBから500GB、そして1TB まで上げる計画です。業務用ではありますが、4K8K時代なればBDのような個人使用も求められることでしょう。
 引用 
FUJUTSU ホームページ 
パナソニック ホームページ
samuraijin
必見❕ 最新規格

2 Comments

  • SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    過去購入したHDDは10台以上
    CDR/DVDRは数千枚
    結論としては長期保存はHDDに向かない
    光学メディアのほうが読み取れる

  • サムライフルーツ

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    コメントありがとうございます。
    その通りだと思います。
    HDDは磁気にも弱く、光学メディアの方が長期保存には向いています。
    BD以上の記憶容量を持つアーカーバルディスクの進展がないの残念です。

Leave a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *

inserted by FC2 system